My Photo
無料ブログはココログ
September 2019
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

他のアカウント

お気に入りのもの

  • SONY: SONY PHA-2
  • iCOP: VESAPC eBOX3310 VEPCEB31
  • Windows Embedded CE 6.0組み込みOS構築技法入門 (マイクロソフト公式解説書)

« Windows Embedded Compact 7の参考書 | Main | eBOX-3310でWEC7:SDKのビルド »

eBOX-3310でWEC7:カーネルトラッカ

今日はWindows Embedded Compact 7のリモートツール、特にカーネルトラッカの使い方について説明します。なお今回から使用すベースのBSPはPlatform Builder 7に標準添付されているeBox3300を使用します。

さてこれまでもPBにはリモートツールというランタイムの動作状況を確認するためにリモートツールという便利なものが含まれていました。WEC7も同様で、PB7にリモートツールが含まれています。「Tools」-「Remote Tools」を選択するように、選択できるリモートツールが表示れます。ここでWEC7から追加になったのはTimeline Viewer(Kernel Tracker、Performance Monitor、Power Monitor)です。またPB6からドロップしたものとしてSpyがあります。

Remotetool01
さてこのリモートツールはTimeline Viewerを除き、基本的にこれまでと同様の使い方です。例えばターゲットデバイスのスクリーンショットを表示する「Zoom」を使ってみます。「Tools」-「Remote Tools」-「Zoom」を選択すると、接続するターゲットデバイスの選択画面が表示されます。ここでは「Windows CE」を開き、「(auto)Ether1」を選択します。

Remotetool02
しばらくすると、ホストPC上にターゲットデバイスのスクリーンショットが以下のように表示されます。

Remotetool04
次にカーネルトラッカを表示してみます。Zoomと同様に「Tools」-「Remote Tools」-「Kernel Tracker」を選択します。するとターゲットデバイスとの接続確認のダイアログは表示されずに以下のようなRemote Tools Frameworkウィンドウが表示され、PB6までは見たことのない画面が表示されます。そしてファイル入力を要求するダイアログが表示されるだけです。実はPB7からはカーネルトラッカはTimeline Viewerという事で、出力されたデータを表示するだけのツールになってしまったようです。

Remotetool05
Remotetool06
このカーネルトラッカに状態遷移のデータを表示するためには、PB6までとはビルド時に異なる設定が必要です。「Project」-「Properties」を選択し、開いたダイアログボックスから「Configuration Properties」を開き、「Build Options」を選択します。オプションの中から「Flush tracked events to release directory」をYesにします。そしてmakeimgコマンドを実行し、新しいNk.binを作ります。これで準備は終了です。

Remotetool07
カーネルトラッカのログを取るためには、ここでビルドしたNk.binをダウンロードし、実行します。この時、カーネルトラッカのログとして%_FLATRELEASEDIR%にcelog.clgというファイルが出力されます。本当であれば、実行時にこのcelog.clgを参照できればいいのですが、どうもデバイスをデタッチしてからでないと読むことができないようです。ここは注意点ですね。

さてある程度動作させてから、「Target」-「Detach Device」を選択し、ターゲットデバイスを停止した後、カーネルトラッカを起動します。そしてcelog.clgを選択すると、以下のようにログを読み込み、スレッド、イベント等の遷移を見ることができるようになります。

Remotetool08
Remotetool09
なおeBox3310はシングルコアですので、このスクリーンショットではわかりませが、マルチコアの場合はコアを選択するタブが現れます。異なるコアを選択することで、一画面に複数のコアを表示できることは確認済みです。

« Windows Embedded Compact 7の参考書 | Main | eBOX-3310でWEC7:SDKのビルド »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference eBOX-3310でWEC7:カーネルトラッカ:

« Windows Embedded Compact 7の参考書 | Main | eBOX-3310でWEC7:SDKのビルド »